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布教活動-其の八-

今日和。
太陽が少し遠のいたようで肌寒くなってきました。
先日、ベンゲットを離れてパラワンというところに行ってきました。理由は木酢の技術の普及のために。
どうしてパラワンかというと、6月に木酢や炭の畜産への利用に関するセミナーを開いたところ、遠く離れたところから農業省のスタッフがやってきました。そして、ものすごく木酢と炭に興味を持ってぜひ、うちでも広めたい。
ということで、パラワンで木酢、炭に関するセミナーを開くことができました。
プロジェクトとはまったく遠くはなれたところではありますが、炭、木酢、横森さんの技術の普及のため飛んで行きました。
一日目は横森さんの農業技術についてのセミナーを開きました。横森さんの炭、木酢の出会いから、横森さんの農場のビデオなど横森さんの経験を通して炭、木酢の技術をしました。
参加者は残念ながら農家の人は少なく、ほとんど、試験場のスタッフでしたが、新しい資材の話で興味深く聞いていました。


その後、近くの農場で、ウベ(ムラサキイモの一種)が、カビにやれらて全滅に近いけれどどうしてか。ということで農場へ行きました。


そこは、新しくウベを作ったところで1ha近いところをウベ加工会社との契約のため栽培したそうです。
そこは新しい畑で、栽培が難しいところでしたが、農家は土壌検査、試験栽培をせずに栽培したということです。
横森さんは、最初に大規模に栽培するのはリスクが高いこと、気候が変わって栽培に適した場所または、期間が変わったこと、土壌に何かが足りなくて健康な作物が育たなかったこと、など農業はいろいろな条件が合わさってできるもので、問題点が一つや二つではなく、だから難しい。けれど、土壌が一番の基本である。ということを話されました。

その後、そのウベ農家の町へ行き、町長と会うことができました。
町長は、横森さんに、ぜひ横森さんの農業技術を広めてほしい、いろいろアドバイスしてほしいと要請がありました。



二日目、木酢抽出デモプラントの設置を行ないました。
ここは、リージョン4B という地域ですが、是非デモプラントを設置して普及させたいということで、農業省が資材を集めて横森さんに作成の指導を依頼してきました。




デモプラント作成は順調に進みましたが、抽出器に少し穴が開いていたため、冷却用の水が中に浸入する問題もありましたが、無事に解決し、設置が完了しました。




ちなみに、コンポスト作成のトレーニングも行ないました。参加者は空軍。
横森さんは、フィリピンはすごい。軍隊も自分の食べるもののために食料を作っている。しかも、有機で。ということで感心されていました。日本も食料自給率を上げるのにそういったところからも始めなければならないと話していました。
しかも、運が良いことに、そこのウイングのNo2にも会うことができました。

Comments

Anonymous said…
やりがいのありそうな仕事をしてるね^^
充実感が伝わってきます♪

今度日本に帰国する際は連絡ちょうだいや~

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弁当肥という技術

台風通過中で季節外れの大雨です。 今季の稲ですが、なんだか出穂が少ないように思いました。 肥料なのか水なのか。 肥料は少なく1回多めに散布しました。 総量は同じですが、1回の量は減らしています。 イネがほしいときに少なかったのかもしれません。 ただ、丈は良いのです。 灌水もできる限りしました。 しかしながら、穂の数が少ないのです。 有効分げつが少ないという言い方をします。 なぜなのか。 調べてみると肥料が少ないとのことでした。 その中で ”弁当肥” という言葉がありました。 何という意味なのか。 田植え5日前くらいに追肥をして田植え後の栄養にする肥料だそうです。 それによって田植え後の活着を良くして生長させるようです。 田植えに弁当を持っていくことから弁当肥と言うらしいです。 そう言われるとフィリピンでもそれをしています。 忘れましたが現地でも言葉があるくらいです。 最初、やる理由がわからなかったのです。 田植えしたら早く元気になると言われました。 体内に栄養を保持してるのか疑問でしたし、ちょっとおなかがすいている方が頑張って根を伸ばすだろうと思っていました。 ですので育苗の時には肥料を少ない目にやっていました。 ひょっとしたらそれが理由なのかもしれません。 なかなか思ったようにはいきません。 皆がしている技術には理由があることを改めて思い知らされました。 農業において引く、減らすというのは慎重にしなければならないようです。 … 調べるのは次回、来年の雨季になってしまいます。 準備はできるだけしなければいけないのですが、なかなか結果を見て対処しなければいけないことが多いです。

今年の挑戦 (1) トマト

今年の挑戦の一つはトマト生産です。 日本のような施設園芸には到底かないませんが、フィリピンにあるローカルの品種よりもちょっと品質の良いトマトを生産する計画にしています。 フィリピンのトマトの品種はいろいろありますが、一般的なものは皮が厚くて甘くありません。それよりも、まずちょっと良い品種でおいしいトマトを良い収量で作るのが今年の目標です。 今までいろいろな甘い品種のトマトを試してきましたが、ほとんどのものは途中でウイルスにやられてしまいました。大きくて甘いトマトはなかなか難しいのです。 今回の品種は最初、ウイルスにかかったものは少なかったのですが、だんだん増えてきています。一般的に虫や樹液(野菜でも樹液というのかどうか知りませんが)を介して伝播します。 トマトに限らず、初めて栽培したものに関してはそんなに害虫がつきません。それもあって良かったのかもしれません。 2作3作続けていくと熱帯の高温で繁殖しやすい虫はどんどん住処を移動して増えていきます。日本では冬があるので一度、虫の繁殖がリセットされますが、フィリピンではそうはいきません。年がら年中虫は繁殖し放題です。それをどうコントロールしていくか。トマトに限らず、農業全般的に課題です。 … 生産技術はまだまだ低いですが、良くしていきます。

小学校からの訪問者

日本人学校の生徒さんたちが田植え体験に来てくれました。 総勢70人。 1時間弱と短い時間でしたが、楽しんでいってくれました。 都会の子どもたちで裸足で土を歩いたり水田に入ったり、普通ではできない経験だったと思います。 毎年、課外実習の一環でオクラの収穫やパッキング、精米所などを見学、体験してくれているのですが、今年初めて、この時期に田植えの体験を組み込んでくれました。 ここでの先生は、私の圃場で働いてくれている人たちでした。中には彼らの息子もいて両方にとって刺激のある時間だったはずです。 これに関して、知人と話しをしましたが、その中で、彼ら小学生の家は駐在員などで彼らのメイド以下の収入でこっちはやっているのに。などお金に関する話になりました。 果たして、自分自身どうなのか。なぜ、フィリピンで農業をやっているのか。自分の子ども、家族はどうなのか。改めて考える機会になりました。 なぜ、フィリピンで農業をしているのか。 フィリピンが好きだし、農業も好きだから。 なのですが、生活もしていかなくてはなりません。 フィリピンドリーム的なものを目指しているのか。 ただ、ここで農業をやっていることを足跡を残せるような仕事をしたいというのは本心にもあります。 … そんな悩みを吹き飛ばしてくれる子どもたちの笑顔がありました。 子どもたちの笑顔で元気づけられるような機会を続けていきたいですし、もっと増やしていきたいと思っています。