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フィリピンの物乞いから考える喜捨

フィリピンは日本と違って国民の貧富の差が激しい国です。
マニラなど大都会はどんどん経済発展していますが、田舎の方は違います。ゆっくりゆっくり時間が進んでいます。

田舎部では物価が比べて安いので現金収入が小さくても何とか生きていけます。

しかし、現金がなく、大都会に住む人たちはどうしようもありません。
現金がなければ生活できないからです。

それで、物乞いをするしかない人たちが出てくるわけです。

そんな物乞いを商売にする悪い人たちもいますが、大都会には物乞いがたくさんいます。

ある時、知人に話を聞きました。
若いカップルに物乞いが来て男性の方がお金をやったそうです。
知人曰く、彼女の前でかっこいいところを見せたかった。からだそうです。

フィリピンではよくある思考回路です。
かっこよく見せたい。
目立ちたい。
他人から良いと思われたい。
けっこう自分が大好きで認められたいわけです。

動機はどうにしても寄付の気持ちが大きいのです。

日本ではどうなのか。
まずみすぼらしい人には寄付はしません。というか警察が来てしまうかもしれません。
物騒な社会です。

思いました。
喜捨に似ていると。
仏教の中では喜捨って修行の一つみたいです。

フィリピンではあるもの、どんなものでも寄付しています。
日本だとお金でしかも額も考えてしまいます。見栄なのかもしれません。

キリスト教の教えかもしれないですが、仏教にも通じるところがあると思いました。


私自身どうなのか考えました。
あげたくない気持ちがいっぱいあります。
狭い道路にいるとなぜこんなところにいるのか邪魔に思ってしまいます。

私はまだまだ未熟なので修行が必要です。



フィリピンの下手くそなキャロリングも記者という修行の一部かもしれません。


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